森 英恵
森 英恵の仕事
1951年にスタジオ設立、森英恵がデザインの仕事を始めて70年になります。1950年代からの日本映画全盛期に数百本の映画衣裳を担当。65年ニューヨークで海外初のショーの成功を機にアメリカでの活動を経て、77年パリ、アベニュー・モンテーニュにメゾンをオープン。パリ・オートクチュール組合に属する唯一の東洋人として世界的な活動を展開してきました。
毎シーズンのパリでのオートクチュール新作発表は27年間にわたり、その間、各国から招待されて作品と共に訪れファッションショーを開催。"美の大使"とも称されました。
森 英恵の仕事
ハナヱ・モリ オートクチュール「赤い蝶のドレス」
撮影:与田 弘志 所蔵:島根県立石見美術館
1951年にスタジオ設立、森英恵がデザインの仕事を始めて70年になります。1950年代からの日本映画全盛期に数百本の映画衣装を担当。65年ニューヨークで海外初のショーの成功
を機にアメリカでの活動を経て、77年パリ、アベニュー・モンテーニュにメゾンをオープン。パリ・オークチュール組合に属する唯一の東洋人として世界的な活動を展開してきました。
毎シーズンのパリでのオークチュール新作発表は27年間にわたり、その間、各国から招待されて作品と共に訪れファッションショーを開催。"美の大使"とも称されました。
時代のニュアンスをさりげなく巧みに取り込みながら、洗練されたデザイン
や色、独自の素材で生み出される作品は、世界中で愛されてきました。女性
たちを華やかに彩るオートクチュールのドレスは、「どんなシーンで身につ
けても、安心していられる」と評されます。品格に裏打ちされたエレガンスが、
着る人に自信をもたらすのでしょう。
森英恵は自身が働く女性のさきがけでもあり、昼間の服のデザインは、スー
ツをはじめ仕事着としても人気に。颯爽としていて、動きやすい。「女のセ
ビロ」と称したジャケットは、女たちのワークタイムの味方でした。
働き方が多様になって、男性たちの仕事着もセビロばかりではなくなり、女
性のワークスタイルももっと自由に変わっています。
その中で、ハナエモリが一貫して提案するのは、「品」のある装い。そして、
着心地の良さ。「いつも美しく歩いてほしい」というのが、森英恵のメッセー
ジです。
時代のニュアンスをさりげなく巧みに取り込みながら、洗練されたデザインや色、独自の素材で生み出される作品は、世界中で愛されてきました。女性たちを華やかに彩るオートクチュールのドレスは、「どんなシーンで身につけても、安心していられる」と評されます。品格に裏打ちされたエレガンスが、着る人に自信をもたらすのでしょう。森英恵は自身が働く女性のさきがけでもあり、昼間の服のデザインは、スーツをはじめ仕事着としても人気に。颯爽としていて、動きやすい。「女のセビロ」と称したジャケットは、女たちのワークタイムの味方でした。
働き方が多様になって、男性たちの仕事着もセビロばかりではなくなり、女性のワークスタイルももっと自由に変わっています。その中で、ハナエモリが一貫して提案するのは、「品」のある装い。そして、着心地の良さ。「いつも美しく歩いてほしい」というのが、森英恵のメッセージです。
ハナヱ・モリ オートクチュール「バラ」
撮影:与田 弘志
そして――生活の中の小物たち。楽しく、役立つアイテムを数々提案していま
す。今では当たり前になった軽いコンパクトな折りたたみ傘、収納ポケットが
たくさんあるバッグ、夏にはハンカチと扇子のセットなど……
機能的でおしゃ
れな小物たちが生活を楽しく彩ってきました。シンボルの蝶は、長い年月、ス
カーフをはじめ香水の瓶など、いまもさまざまに世界を飛んでいます。
さらにJALのスチュワーデスや銀行など企業の制服、中高生などの学校服も
デザイン。バルセロナ・オリンピック日本選手団の公式ユニフォームなど、
クリーンな日本人のイメージを送り出しています。
1993年、当時の皇太子殿下ご成婚の折に担当した雅子さまのローブデコル
テは、雅子さまの輝く笑顔とともに知られています。
生活の中で着る服の一方で、映画やステージで見せる衣裳もたくさん手掛けて
きました。1950年代から60年代前半には、数々の映画衣裳を担当。巨匠の監
督たちの指示のもと、石原裕次郎や北原三枝のコンビ、岡田茉莉子、吉永小
百合、岩下志麻、浅丘ルリ子など、若い俳優たちの魅力を引き出し役柄を表
現する仕事で、街の流行をリードするのは映画という時代でした。
ステージでは、美空ひばりの東京ドーム公演の衣裳がよく知られています。世界の舞台でもミラノ・スカラ座でオペラ『マダム・バタフライ』、パリ・オペラ座でバレエ『シンデレラ』、日本でも劇団四季 の衣裳は『鹿鳴館』など多くの作品に携わりました。そして、能や歌舞伎といった日本の伝統的な舞台衣装にオートクチュールの手仕事と西洋の感性を融合させ、独自の美を創りました。これらの活動が評価され、国内外から数々の賞を受けていますが、1996年にはファッション界で初の文化勲章を受章。フランス政府からも2002年、レジオン・ドヌール勲章オフィシエを授与されています。いま、時代は大きく変わっています。国や人種、年齢も性別もこえ、私たちの暮らしや働き方が見直されています。生き方が多様になり装いも多様化、着こなしや組み合わせの工夫で、オンもオフも自分らしく過ごせます。ハナエモリは、自由に楽しむさまざまなシーンで、快適な清潔感を大切にしています。
ハナヱ・モリ オートクチュール「花の白いドレスと大きな花のビスチェドレス」
撮影:与田 弘志 所蔵:島根県立石見美術館
ステージでは、美空ひばりの東京ドーム公演の衣裳がよく知られています。
世界の舞台でもミラノ・スカラ座でオペラ『マダム・バタフライ』、パリ・オ
ペラ座でバレエ『シンデレラ』、日本でも劇団四季の衣裳は『鹿鳴館』など
多くの作品に携わりました。そして、能や歌舞伎といった日本の伝統的な舞
台衣裳にオートクチュールの手仕事と西洋の感性を融合させ、独自の美を創
りました。
これらの活動が評価され、国内外から数々の賞を受けていますが、1996年に
はファッション界で初の文化勲章を受章。フランス政府からも2002年、レジ
オン・ドヌール勲章オフィシエを授与されています。
いま、時代は大きく変わっています。
国や人種、年齢も性別もこえ、私たちの暮らしや働き方が見直されています。
生き方が多様になり装いも多様化、着こなしや組み合わせの工夫で、オンもオ
フも自分らしく過ごせます。ハナエモリは、自由に楽しむさまざまなシーンで、
快適な清潔感を大切にしています。
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