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Happy Merry Christmas ・・・鬼頭郁子
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Happy Merry Christmas ・・・鬼頭郁子
2022.12.05

12月─街はクリスマスデコレーションで輝く季節。
目にするのは赤、白、金、銀のリボンやオーナメント。そして、ツリーやリースに用いられる緑。これらはクリスマスカラーといわれ、一つ一つに深い意味を持っています。

赤は、イエス・キリストが流した血の色。神やキリストの深い愛を表すといわれています。また、冬の凍てつく寒さにの中でも実る赤い実物は、悪魔から身を守る不思議な力があると信じられ、尊ばれてきました。


鬼頭郁子「フランス伝統色に学ぶ 色別コーディネート」に連載中
季刊誌「ベストフラワーアレンジメント」20022年冬号(株式会社 フォーシーズンズプレス)

白は、クリスマスシーズンの雪のイメージもありますが、キリストへの純潔さや清らかな心を表しています。
緑は、一年を通して枯れることのない常緑樹(エバーグリーン)に因み「永遠の命」といわれています。また、春の訪れや強い生命力への願いも込められています。
金は、キリストが生まれた時に頭上に輝いた大きな星の輝きから「神の栄光」。また、キリストが生まれた際、東方の三博士が金を持って誕生の祝福に訪れたというエピソードからも由来するそうです。



銀は、金や白と共にクリスマスデコレーションには欠かせない色ですが、これらの定番のクリスマスカラーを眼にするだけで、クリスマスの到来に心がワクワクしてきます。仕事柄、毎年、クリスマスのテーブルコーディネートやレッスン、また、ホームパーティーを催す時など、まず、今年のメインのクリスマスカラーはどれにしようかと悩みます。そんな中、最近注目しているカラーは「アシエ」。フランス語で「鋼鉄」を意味するこの色は、日本文学などにもよく登場する「鋼(はがね)色」のことです。光沢感があり、渋く煌めく銀色のその美しさは、大人のクリスマスの食卓を上品に仕上げてくれます。合わせる緑は、深く艶やかなダークグリーンや、明るいモスグリーンより、コニファーやダスティミラーなどのシルバーグリーンがよく似合います。また、流行のドライフラワーや、麻のリボンにも合わせやすく、クリスマスのリースやスワッグづくりには欠かせない色です。



身近な人と家庭で楽しむ気楽なホームパーティーには、クリスマスカラーの赤、緑、白の他にも、落ち着きと温かみのある茶系やオレンジ色などもよく取り入れています。その年の流行もありますが、色はその時の気分を表すといいます。クリスマス、忘年会、新年会など、これからの季節は、お出かけやおもてなしなど、人との交流も盛んになってきました。



オシャレしてのお出かけも増えますね。クリスマスイベントに合わせてのお洋服選びも楽しみですね。
クリスマスらしい色を取り入れながらも、そこに自分のお気に入りの色を合わせて、自分らしさを演出してはいかがでしょうか。

どうぞ素敵なクリスマスをお過ごしください。
Happy Merry Christmas
鬼頭郁子

鬼頭郁子

旬を取り入れた花とテーブルの教室は主婦からプロまで幅広く支持され、全国から生徒が通う。
サロン主宰やスペシャリストを目指す方も多く、多数の教室主宰者を輩出、その育成にも力を入れる。
トップブランドのコーディネートやプロモーションに関わるなど、多くの企業の花や食文化に関するセミナーをおこなっている。
著書「上質な暮らしの提案-アールドヴィーヴルを楽しむ10のアプローチ」(講談社)他多数。

http://musee.co.jp/

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