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「母の日」言葉に表せない“ありがとう”の気持ちを ・・・鬼頭郁子
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「母の日」言葉に表せない“ありがとう”の気持ちを ・・・鬼頭郁子
2022.04.13
5月の第2日曜日は母の日ですね。この「母の日」の起源は、今から114年前に遡ります。アメリカのウェストヴァージニア州に住むアンナ・ジャービスという女性が、亡くなった母親を想い、1908年5月10日にフィラデルフィアの教会で白いカーネーションを配ったのが始まりといわれています。そして、この行動を讃え、当時の大統領ウッドロー・ウィルソンが、1914年に、5月の第2日曜日を「母の日」と定めました。そのため、毎年、「母の日」には、カーネーションを贈る習慣が根付いていますが、カーネーションだけでなく、チューリップやユリ、バラなどの季節の花々も贈るようです。



今年の「母の日」は5月8日。この日が近づくと「母の日ギフト」の案内や商品ディスプレイで、店頭も華やぎますね。お母様には、日頃、言葉に表せない“ありがとう”の気持ちが伝わるものを、と思うと、情報が多ければ多いほど、何を選んだらよいかと悩んでしまいます。「今年の母の日はどうしよう?」 そんな気持ちでこの日を迎える方は多いのではないでしょうか。
でも、一番大切なことは、プレゼントを受け取るお母様を想いやること、「改めて深く想う」ということなのではないでしょうか。興味のあることや最近の暮らしぶりなど、さり気ない日常にヒントが隠されているかも知れません。

例えば、毎日のように使うエプロンやリネン類、日々のお出かけで重宝するバック類やカーディガン、旅行に便利なストールや傘、また、「最近、よくコーヒーを好んで飲んでいるようだから、コーヒーカップを贈ろうかな」とか「眼鏡ケースが古くなっているようだから新しい物を贈ろうかな」とか、お母様の生活ぶりを観察しても答えが見つかるかも知れません。



今、私が娘から贈られたいものはエプロンです。特別にお料理好きという訳ではないのですが、真新しいエプロンだと、キッチンに立つのが嬉しく感じます。好きな色や柄のエプロンなら、一層、張り切って家事をしよう。と気分も上がります。セーターやカーディガンも嬉しい贈り物。自分では似合わないと思っていた色やデザインを選んでもらうと、新しい自分を発見することができます。また、品物に限らず「いっしょの時間」も嬉しい贈り物です。離れて会えない時は元気な声を聞けるだけでも満足です。
お菓子を焼いたり、お花をいけたり、いつもよりテーブルを素敵にセッティングして、おしゃべりする時間も嬉しいものです。



花や品物を「贈る」ということは、「心を贈る」ということですから、気持ちをこめて贈りたいものですね。そして、贈る日はできるだけ当日に直接手渡すことが理想です。でも、それが叶わない時は、母の日の前日、または当日にその品物が届くように、日にちを指定して送ることも大切です。そして、カードや手紙でメッセージを添えるのがよいのではないでしょうか。たくさんの想いと共に、心に残る母の日になりますように。




鬼頭郁子

旬を取り入れた花とテーブルの教室は主婦からプロまで幅広く支持され、全国から生徒が通う。
サロン主宰やスペシャリストを目指す方も多く、多数の教室主宰者を輩出、その育成にも力を入れる。
トップブランドのコーディネートやプロモーションに関わるなど、多くの企業の花や食文化に関するセミナーをおこなっている。
著書「上質な暮らしの提案-アールドヴィーヴルを楽しむ10のアプローチ」(講談社)他多数。
銀座にてリモージュ磁器「アビランド」日本公式販売店http://musee.co.jp/

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