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森泉さん×『GLOW』元編集長・大平洋子さんのスペシャル対談!前編「新時代を生きる40代女性」について語る
FEATURE
森泉さん×『GLOW』元編集長・大平洋子さんのスペシャル対談!前編「新時代を生きる40代女性」について語る
2020.10.28

飾らない自然体の美しさで人気を得ている森泉さんと、今年で創刊10周年を迎えるファッション誌『GLOW』の元編集長であり、現在は第1雑誌局長を務める大平洋子さんとのスペシャル対談インタビューをお届けします。今回のテーマは、「令和時代を生きる現代の40代とは」。『GLOW』創刊当時と現在とで、女性の生き方やライフスタイルはどう変わったのか。デジタルが普及し、目まぐるしく変化したこの10年を、対談によって紐解いていただきました。

自分らしい、自由な生き方を提案し続けた『GLOW

大平洋子編集長(以下大平):『GLOW』は“ツヤっと輝く40代女子力”をコンセプトに、2010年に創刊したのですが、泉さんはいま30代ですよね。40代ってどんなイメージですか? 

 

森泉さん(以下泉):まわりの40代の女性はみなさん素敵で、自分らしさを一番出せる年代なのかな〜?と思っています。余裕があるというか、活き活きしているように感じます。なので、私も年齢を重ねていくのがとても楽しみなんです。

 

大平:泉さん自身、とても自然体に生きていらっしゃるイメージです。ぜひそのまま進んでいただきたい! でもまわりにそういう大人がたくさんいるのはとても素敵なことですよね。『GLOW』は今年でちょうど創刊10周年なんですけど、創刊当時と今では40代のイメージがだいぶ変わった気がしています。10年前、40代の女性と聞くとみんながイメージするのは“おばさん”という感じでした。

 

泉:え〜!そうなんですね。でも10代の頃とかはそんなイメージだったかも…



大平:創刊第一号の表紙はYOUさんと小泉今日子さんに出ていただいたんです。それまで40代の女性って良妻賢母なイメージの女優さんやモデルさんが求められていたのですが、2人のように自分らしく、「年齢を重ねてもこんなに楽しく自由でいられるんだよ!」ということを伝えたかった。かといって若い子と競い合うのではなく、「そのままの自分を受け入れる」という自然体な輝きを目指せるような、ライフスタイルや生き方を提案したいと思ったんです。

 

泉:たった10年でみんなの概念がだいぶ変わったということですよね。そう考えると『GLOW』さんが先駆け!レールを引いていただいたおかげで私も安心して40代を迎えられそうです(笑)。

 

大平:それは何より嬉しい言葉です!でも本当に価値観が激変しましたね。50代、60代でも昔と違って心身ともに元気な人が多い。

 

泉:なぜ40代をターゲットにされたんですか?

 

大平:40代はいろんな役割がある年代だと思うんです。子育てもあって、職場でもベテランクラスなので責任ある立場にもなってくる。さらに親の介護もある方もいらっしゃるかもしれない。なかなか自分の好きなようには生きられないとされていた年代なんですよね。でも、そんななかでも役割にとらわれず自分の人生を生きられるように応援をしたい、という想いから創刊したんです。

 

泉:なるほど〜!たしかに、仕事や家庭だけではなく、親の年齢を考えると介護という問題も出てきますよね。うちは兄弟が5人もいて協力しあえるので、比較的安心していますが……。でも、どうなるかわかりませんもんね(笑)。

 

大平:今では年齢を重ねたオシャレな人、とても多いですよね。むしろ自分が似合うものもわかってくるし、ちゃんと自分の意志で選んで着こなしている気がします。ファッションも、ブランドに多様性が出て選択肢が増えたと思います。体型が変わってくるのでサイズの問題も出てくるんですけど、ゆったりとして楽ちんなのにオシャレに見えるデザインもたくさんありますし。

 

泉:親子で同じブランド着ていることもありますよね。一緒にショッピングしたりしながら楽しめる。

 

大平:美容の面でも“エイジングを受け入れる”というポジティブ美容を提唱しています。先ほどもお話しましたが、若い子と張り合って若さをキープするというのではなく、年齢のままの美しさをどう活かすか、というほうが大事だと思っていて。

 

泉:私もそっちのほうが憧れます!スキンケアでも美容ってあれもこれもとやってると疲れちゃうというか……。できなかった時に落ち込んじゃうのもよくないし。「自然体でいいんだよ」と言われるとすごく気持ちがラクになる


“イクメン”が増えたことによる影響とは

大平:『GLOW』の企画の中でも“ちょうどいい”という言葉をよく使うんです。オシャレもするしトレンドも大事にするけれど、「自分ならどう取り入れるか」ということを大事にしていけばいいじゃないかなと思いますね。

 

泉:自分らしくいられるって本当に大切。一人ひとり違いますもんね。

 

大平:でも昔は誌面で「私らしさ」という言葉を使うと世間に怒られてました(笑)。


 

泉:そうなんですね!すごくいい言葉なのに。

 

大平:20年以上前の話ですが、「私らしさ」は説明しづらくてわかりにくい、面倒くさい感じだと、よく言われました。なので、今は「私らしい」や「自分らしさ」というキーワードが当たり前になってきて、嬉しくもあり羨ましい気持ちも、ありますね。生きやすい時代になってきたとは思います。

 

泉:男性と女性での違いはありますか?

 

大平:比較的、“オジサン”のほうが新しい考え方へのチェンジが難しい気はしています。でも、若い男性の価値観はかなり変わってきましたよね。いわゆる“イクメン”が増えたし、家事参加率が高まった。読者調査で「家庭はうまくいっていますか?」とか「パートナーとうまくいっていますか?」というアンケートをとると、満足度が平均より高いんですよ。

 

泉:わぁ、素敵ですね!

 

大平:そう。なんでかなぁと思って聞いてみると、旦那さんの育児や家事への参加率が高いことがわかって。

 

泉:一緒に協力しあうことが大事ですよね。私もだいぶ自由に生きてきたほうだと思いますけど、今は子育てもしているので生活環境もガラリと変わって。最初の頃はうまくいくか心配だったけど、まわりのサポートがあるから助かっているし、感謝の気持ちが大きいです。


 

大平:TVを観ていても、洗濯や掃除、料理のCMが流れると男性が出演していることが増えましたよね。

 

泉:たしかに!でも男女関係なく、人との関係性が変わってきましたよね。年齢差があっても友達になる人はなるし。フラットな関係性が増えてきたような気はしています。


 

<着用商品>
コンパクトストレッチのブラウス 39,600(税込)
ブラックのスカート 51,700(税込)

ブラウスは、なめらかな素材で肌に優しいコンパクトストレッチ。

丸みのあるシルエットが女性らしく演出。シアサッカー素材のタックフレアスカートは、透け感のある素材や立体感のあるデザインが今年らしい一枚です。

 

● Izumi Mori

森泉

19歳でもモデルとして芸能活動をスタート。ファッション誌で活躍する他、その飾らない姿がテレビ番組でも支持されブレイク。大の動物好きで、21種類30匹のペットと暮らしている。

 ●Yoko Ohira

大平洋子

1992年に宝島社へ入社し、『CUTiE』編集部へ。その後、創刊準備のため 『spring』へ異動、1998年から編集長に。2003年『InRed』創刊と同時に編集長に就任。2010年『GLOW』創刊と同時に編集長に就任。2020年9月より第1雑誌局局長へ就任。

 

 

Photo:中田陽子〈MAETTICO〉 Hair & Make-up(森泉さん):林カツヨシ Text:Sonomi Takeo




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