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  1. 春のバッグに求めるもの

特集

春のバッグに求めるもの
家族/暮らしのおくりもの
春のバッグに求めるもの
2018.03.02





季節を先取りすることがファッションの掟であることは、重々承知。30代はじめごろまでは、「おしゃれはガマン」と、寒さにふるえながら新しい春服にいち早く袖を通してがんばっていたけれど、さすがに40代も後半となると、そうした無理が利かない体になってくる。この先、50代、60代、70代、80代……とますます利かなくなっていくのだろうが、そんな現実を受け止めながら、それでもおしゃれを楽しみたいと願うとき、大人には「知恵と工夫」という残された道がある。

話を戻すと、「まだ肌寒さが残る時季に、春の気分を取り入れるにはどうしたらいいか」というテーマについて。ひとつの回答として、「光る小物で着こなしに軽やかさを投入する」というのはどうだろう。小物は、靴でもアクセサリーでもいいけれど、中でも気軽で、効果が大きいのがバッグだ。たとえばシルバーのバッグなら、グレーの延長にあるカラーとして抵抗がないし、白を取り入れながらのワントーンコーディネートに、シルバーの光沢がさりげないワンポイントになる。



 

 

定番の黒のトートバッグだって、光沢感のある素材にチェンジすれば、ぐっと軽快な印象になりそうだ。まだコートを着たまま、春仕様に着こなしを少し活動的にしたいなら、光るバッグは心強い味方なのだということを、ためしに組み合わせてみたトレンチコートとの相性のよさで実感した。

 

 


 

また、最近は街でも人気のななめがけのミニバッグは、実際に使ってみると、体だけでなく心も軽く感じて、やみつきになる。貴重品を入れていても、口の部分はファスナーで閉められ、しかもずっと肩にかけていられるということは、つい注意力がゆるみがちな母の世代が使うバッグとしても安心なはず。ならば、わたしが求めるファッション性、母が求める実用性を兼ね備えたアイテムとして、母娘の共用アイテムにするのも意外といいかもしれない。

 




 

実用性といえば、ポケットの配置に心配りが感じられるバッグは、つい手が伸びるお気に入りになることが多い。携帯電話、パスケース、メガネ……必要な時にすぐにありかをつきとめてスッと取り出せるか、あるいは迷子探しにアタフタするか。そんな小さな瞬間の積み重ねが、おでかけが楽しい体験になるか、イライラとストレスフルな時間になるかの明暗を分ける。「かわいい」さえクリアしていればあとは目をつぶれた若いころと違い、身に着けるものへの注文がつい細かくなるのも大人のおしゃれの特徴ではあるけれど、それはべつに恥ずかしいことでもない。こちらの事情を汲み取るかのように、ポケットやポーチやファスナーが施された優秀なバッグは、探せばちゃんとある。
そしてそんなバッグを手に入れたら、あとは、少し風がゆるんできたように感じる春の街へ、母を誘って出かけていけばいいのだ。バッグからはじまる春のおしゃれもあるということを、いっしょに喜び合いながら。

 


掲載商品リンク先

リヨン ポーチ付トート(薄マチ)

スイング 2WAYミニトートバッグ

リヨン 薄型ショルダー

 *コート、パンツなどは筆者私物です。


 

おがわ・なお/1972年生まれ。文筆家、編集者。
著書に『心地よさのありか』(パイ インターナショナル)、『こころに残る 家族の旅』(京阪神エルマガジン社)、『家がおしえてくれること』(KADOKAWA)、『おしゃれと人生。』(筑摩書房)などがある。暮らし、旅、ファッション、インテリアなどをテーマに執筆と出版物の制作を行い、自身のウェブサイト「Table Talk」で日々綴っているブログにも熱心なファンが多い。夫でイラストレーターの小池高弘との共著による自主制作イラストエッセイ集『sketch 1、2』ほか、2018年秋にも新刊を出版予定。

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